
メルセデス・ベンツの車検といっても、現行の車検(点検)項目では、目視による「静的」な確認による点検が主体であるため、電子装置が組み込まれた自動車に対応する項目は含まれていません。
メルセデス・ベンツに限らず、現在の輸入車は、エンジン、ミッション、サスペンション、ブレーキおよびボディ関係まで電子制御されています。中でもベンツSクラスは、電子コントロールユニット(以下、ECU)が約60個も搭載され、そのECUは互いにデータ通信を行っています。それらの情報を得るためには、メルセデス・ベンツ専用テスターが必要です。
メルセデスベンツのコントロールユニット基本点検では、自動車診断でもっと重要なバッテリー&オルタネーターチェックと、ECU診断を行います。バッテリー、オルタネーターが正常に作動しているか、また、ベンツ専用テスターのSTAR
DIAGNOSIS(以下、DAS)で、コントロールユニットに異常が記録されていないか、ラムダセンサー(O2センサー)が正常に作動しているかどうかを診断していきます。
エンジン診断では、ECUシステム診断に加え、排気ガスによりエンジンの燃焼状態を確認します。理想的な排ガス状態であるかどうかを5ガス(CO、HC、CO2、O2、NOX)を分析することで、無駄な燃料が出ていないか、エンジンが不具合を起していないかなどを診断していきます。「5ガス」タイプの排気ガステスターは、環境先進国であるヨーロッパ諸国で使用されています。
メルセデスベンツの足回り診断では、タイヤと路面が適正に設置されているか、また車の乗り心地や曲がる際の安定性にとって重要なショックアブソーバー等の診断を行います。更に安全確保のために不可欠なブレーキの効き具合や劣化状態などを数字とグラフで正確に診断していきます。アウトバーンなど高速で走行する機会の多いヨーロッパで使用してされているテスターで、ベンツの4輪独立ブレーキの初期制動力から最大制動力までの変化を見ることができます。
現在、国内で使用されているほとんどのメルセデス・ベンツの膨大な車両情報、部品や配線図、及び整備マニュアルなどを備えたメルセデスベンツ専用システムWIS(Workshop
information system)を採用。
固有のトラブルに関する情報と対処方法を取り入れた車検整備を心がけています。

メルセデス・ベンツコースでは、最新システムを含むそれぞれのパーツが正常に機能しているかどうかを診断機で細かく分析・判断。いわば「動的」な車検・点検から、一般的な点検では発見できない部品の劣化や消耗度合いも、『数値』や『グラフ』で明確に評価することができます。
メルセデス・ベンツ専用テスター【DAS】を使用することは、単にメーター内に表示されたメンテナンスのランプをリセットすることが目的ではありません。
システムを監視しているコントロールユニットと通信して、自己診断機能(セルフダイアグノシス)が記憶している故障や、故障しそうな箇所の情報を確認することで大きなトラブルを回避することができます。
コントロールユニットには補正機能がついており、一時的な故障の場合には、強制的に通常走行可能な状態に補正するため、ドライバーが気づかない故障情報なども記憶されています。
これまでの項目に加えて、それら情報を活用することによって、人の目では見ることのできない部分、実際に動かしてみないとわからない部分を細かくチェックし、将来のトラブル防止や費用低減に役立て、進化したメルセデス・ベンツに即した車検サービスを提供していきます。